ナチュログ管理画面 釣り 釣り 北海道・東北 アウトドア&フィッシングナチュラムアウトドア用品お買い得情報

2015年10月06日

困りきっている

「けっこうですな、殿さま。弥次喜多道中以上に楽しくやりましょう」
「楽しむのはいいが、かたきらしい人物に注意してくれ。それから、旅行中は殿さまと言うのをやめろ。関所の役人に変に思われたら、やっかいだぞ」
「ごもっともで……」
 のんきな旅だった。若党や中間が荷物を持ってくれる。用心棒がSmarTone 上網いるので身は安全。たいこもちのおしゃべりがつき、金は充分にあるのだ。連れてきた女はよく働き、遊ぶ相手の美女はどの宿場にもいる。
 かたきの人相書をくばりながら進んだ。
「この人物を見かけたら、大坂へ知らせてくれ。飛脚代は当方で出す。あとで必ずお礼をするから」
 途中、すりに金を取られ、老人の旅人を見かけた。修吾は金をめぐんでやり、老人は伏しおがむ。
「なんと情けぶかいかた。もしかしたら、水戸の黄門さまでは……」
「そんなにえらくはない。だいいち、時代がちがうよ」
「すると、黄門さまのご子孫で……」
「おじいさん、黄門さまの信者かい。それとも、本の読みすぎかな……」
 あれこれ話題にはことかかなかった。
 ある宿場に着くと、国もとの藩からの使いが待っていた。修吾は聞く。
「なにか起ったのか」
「大坂の両替店から、藩に対する貸金の、さいそくの話があった。その金を返済すると、お蔵の小判がほとんどなくなってしまう。どうしたものか、だれもいい知恵が浮かばず、貴殿のご意見を聞きたいと思い……」
「まかしておきなさい。そのうち大坂へ行くから、その時に相手に話して、期限をのばしてもらうことにする」
「よろしくお願いします。かたき討ちという重要なお役目の途中、お手数をかけて申しわけありません。あ、それから城代家老が、がんばるようにと申しておりました」
「まもなく目的をとげて帰国するとお伝え下さい」
 修吾は伊勢まいりをし、京をまわって大坂へ入る。藩からたのまれた仕事は簡単だった。利息を払い、そのうち景気がよくなるという話をしておけばすむことだ。元金について安心でき、利息さえとれれば、貸し主は承知するものなのだ。
 それを片づけ、修吾たちは大坂で遊ぶ。また、藩内の商人からもらった書面を持ち、かたきさがしの手伝いをしてくれるという同業者を訪れてみた。歓迎してくれた。
「よくいらっしゃいました。万事はうけたまわっております。いつおいでかと、お待ち申しておりました」
「で、かたきについての手がかりはわかったか。そろそろ、討ちはたさねばならない」
「少々お待ちを……」
 さすがに全国的なつながりを持つ同業者の組織。いろいろなNeo skin lab 好唔好情報が集っていた。かたきの駒山久三郎は、まず長崎へ逃げたとわかった。それから大坂へ戻ってきたが、いつのまにか姿を消してしまったと。それを聞いて、修吾はがっかり。
「すると、消息不明か……」  


Posted by 愛與痛的邊際 at 13:42Comments(0)