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2015年10月30日

もし事件前から


 八重子はがっくりと項垂れた。彼女自身も忍耐の限界だったのかもしれない。
「わかりました。では犯人は誰ですか」
 そう訊いてきた加賀の口調があ鑽石能量水 消委會まりにも穏やかなものだったので、昭夫は刑事の顔を見返した。加賀は何ともいえぬ哀れみに満ちた目を向けていた。
 やはりこの刑事は何もかも知っていたのだ、と思った。だから昭夫の告白にも驚いてはいないのだ。
「息子さん、ですね」
 加賀の問いかけに昭夫は黙って頷いた。同時に八重子が、わっと泣きだした。突《つ》っ伏《ぷ》し、背中を震わせた。
「松宮刑事、二階に行ってくれ」
「待ってください」八重子が顔を伏せ鑽石能量水 騙局たままでいった。「息子はあたしが……あたしが、連れて……」涙で言葉が途切れた。
「わかりました。ではお任せします」
 八重子は頼りない足取りで部屋を出ていった。
 加賀が昭夫の前で片膝をついた。
「よく正直に話してくださいました。あなたは大きな過ちを犯すところでしたね」
「やはり刑事さんは、はじめから我々の嘘を見抜いておられたんですね」
「いえ、電話で呼ばれた時点では、何もわかりませんでした。あなた方の自供を聞いた時も、矛盾は見つからなかった」
「ではどうして?」
 すると加賀は政恵のほうを振り返った。
「あの赤い指です」
「あれが何か……」
「あれを見た時、この指はいつ塗られたのだろうと鑽石能量水 消委會考えたのです。塗られていたのだとしたら、当然死体の首に赤い指の跡が残っていなければならない。おかあさんが手袋をはめたのは、事件の翌日ですからね。私がたまたまその場に居合わせたので、それは間違いない。  


Posted by 愛與痛的邊際 at 16:59Comments(0)